2017年度 第1回 「高田松原」再生植樹祭

高田松原の再生に向けた試験植栽、いよいよスタート

市民の手による本格的な高田松原の再生がはじまりました

6月11日(日)に震災後初めてとなる市民主体による高田松原での本植樹、2017年度 第1回「高田松原」再生植樹祭が開催されました。当日は「ブルー&グリーンプロジェクト」のイメージキャラクターで3年前から高田松原に携わってきた谷花音さんから地元の子ども達へマツ苗が贈呈され、高田松原の新たな歴史のはじまりを飾りました。

「高田松原」再生植樹祭当日の様子

ダイジェスト版(1:55)

フル版(6:00)

再生植樹祭フォトギャラリー

谷花音さんから贈呈されたマツ苗で、再生の第一歩となる植樹が行われました本プロジェクトの開始時よりイメージキャラクターとして、マツ苗とともに成長してきた谷花音さんから、本日の植樹のために育てられてきた「ブルー&グリーン苗」が戸羽陸前高田市長やNPO法人高田松原を守る会の鈴木理事長、そして地元の子ども達に贈呈され、記念植樹が行われました。 その後、参加した約100名のボランティアにより植樹が行われ、この植樹祭を皮切りに本格的な高田松原の再生がはじまります。
ブルー&グリーン苗種子から育てているマツ枯れ(マツ材線虫病)に抵抗性のあるクロマツ苗。震災直後、岩手県内では抵抗性クロマツ苗を生産しておらず、東北地方全体でも抵抗性クロマツ苗は不足していました。そこで、大分県の山林種苗生産業者(㈲キヨタキナーセリー)から抵抗性種子を提供していただき、山形県の北庄内森林組合で苗木として育て、今回の植樹ができる運びとなりました。ブルー&グリーンプロジェクトにより提供されたので、このマツ苗は「ブルー&グリーン苗」と呼ばれています。
谷花音さんからのコメント高田松原の新しいスタートの記念すべき第一回を迎えられてすごくうれしい気持ちでいっぱいです。2年前に来た時は、まだ防潮堤も工事中で土が盛られているだけで、本当にここに松原があったのかと信じらなかったんですけど、今年来てみたら新しいお店や建物が建てられていて、これからどんな町になるのかがとても楽しみです。今回、はじめて松苗を植えました。まっすぐに植えるのが難しかったんですけど、前の高田松原に負けないくらいすくすく立派に育って欲しいです。失った松は戻らないけど、みなさんの希望と力をこめて一本一本大切に前の高田松原よりも素敵な松に育てられるよう皆さんにも協力して頂けたらうれしいです。
主催者挨拶より今日の「第1回 高田松原再生植樹祭」の開催は、松の苗の育成や再生講座の開催などを通じ、2014年から市民の皆様と関わってきた高田松原での植樹活動の新たなキックオフとなりました。無事に植樹祭を迎えられた事を大変嬉しく思い、またブルー&プロジェクトとしてお手伝いできることを光栄に思っています。プロジェクトでは3年間に渡り、2haに約1万本の植樹を行うための苗木を提供してまいります。高田松原の復興も新たなステージに入り、この間の関係者の皆様のご尽力に心から敬意を表します。人々の生活を支えるガスが、省エネという形でも地球環境に貢献し、さらにご縁があって高田松原での植樹活動に携わり、今日の植樹祭を迎えられました。松がすくすくと順調に育って、高田松原が昔のような鮮やかな姿に蘇ることを心から祈念いたします。
イベント実施体制

主催: 特定非営利活動法人高田松原を守る会
一般財団法人ベターリビング 一般財団法人日本緑化センター

  • 参加者インタビューはこちらから
「高田松原を守る会」会長 鈴木善久さん

マツ苗の成長と子供たちの成長と重ね合わせて

ありがたいことに本日は全国各地やアメリカからたくさんの方に集まっていただきました。その方たちと一緒に、高田松原の再生のためにマツ苗を植えることができたというのは、まさに感無量。うれしかったです。参加してくれた子供たちには、「今日は植えてくれてありがとう。このマツ苗が大きくなっていく姿を見られるのは、あなたたちなんだよ」と伝えたいです。マツ苗の成長と自分自身の成長を重ね合わせながら、子供たちも元気に育っていってほしいと思います。元のような立派な高田松原になるには50年かかると言われています。私はそこまでは生きられないので、まず健康に気をつけて、高さ12.5メートル になるくらいになる第二剪定の頃までは、ちゃんと自分の目で見られるようにやっていきたいと思っています。

多くの人の助けを借り、学んだことを生かしながら
白砂青松の高田松原を後世に伝えていきたい

私たちの子供時代は、水泳の授業や遠足、潮干狩りなどの学校行事のたび先生に連れてきてもらって、高田松原で楽しい思い出をたくさんつくりました。これから生まれてくる人たちにも、同じようにここ高田松原で楽しい思い出を作っていただきたい。そういう思いで、「守る会」では白砂青松の高田松原の再生をめざして活動しています。「守る会」だけではできないことはたくさんあるのですが、ベターリビングさんや日本緑化センターさん、それから今日集まってくれたボランティアの方々の助けを借り、交流を通して学びながら進めています。また来年、再来年と植樹活動は続きます。若い世代の参加や一般市民の皆さんとの結びつきについても考えながら、これからも精力的に取り組んでいきたいと思っています。

一般財団法人日本緑化センター理事 瀧 邦夫さん

地元の方々と「一緒に進める関係」を大切に

これまでは、高田松原再生の準備期間として、「多くの人に関心を持ってもらうこと」を一番のテーマに取り組み、人と人との関係づくりに重点を置いてきました。他県でつくっていただいた竹簀(たけず)づくりも、参加意識を実感できる場をつくることが、やがて松原への共感や行動につながるだろうとの考えからです。
今年からようやく植樹が始まり、再生活動は「保育」の段階に進みました。私共は、技術的に確かなものをお伝えして、実行に移すサポートをすることが一番の役割だと考えています。私共は普段は東京にいて現地との距離がありますので、これからは地元の方々と「一緒に進める関係」を大事にしていきたいと思っています。

いかにモチベーションを継続させるかが成功のカギ

私がこの活動で大切にしているのは、「息切れさせない」ということです。海岸林の再生は、とても時間がかかります。毎回同じことをやります。面積も広いです。するとだんだんマンネリ化してしまうんです。だからこそ、いかにモチベーションを持続させるかが大切で、そのためのテクニックや仕掛けづくりが必要だと感じています。地域の活動組織における参加者の少なさと高齢化は全国共通の問題です。活動組織の世代交代をいかに円滑に進めるかも、これからの非常に重要な課題のひとつになるのではないでしょうか。松原の再生活動は、地元との距離をうんと詰めて、くっついてやっていかないと何にもできません。「あとは皆さんで続けてください」と言える状態までもっていくことが、私共のもう一つの役割だろうと思っています。

ベターリビング 福田卓矢さん

これからもマツ苗の提供や人材育成の支援を
続けてまいります

私共ベターリビングは、本日の植樹祭で使用したマツ苗を提供させていただきました。3年前の2014年度からこの高田松原のプロジェクト支援に携わらせていただいているのですが、昨年の試験植栽を経て、本日の植樹へとつながっていく様子をも届けることができ、感動的でした。今後の展望としましては、今年から2019年までの3年間で約1万本の苗木を提供させていただくとともに、マツ苗がちゃんと育つことができるよう、その保育等に関わる人材育成などについても、引き続き支援させていただく予定です。松原が元の姿に戻るにはあと40〜50年かかると言われていますが、今後もマツ苗の成長の過程を見守っていけることは、私個人的としても幸せなことだと思います。

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