②省エネ住宅をつくる取り組み

省エネ住宅とは、住宅をつくるときに、最初から「その住宅が使うエネルギーを減らす」設計をすることで、住宅自体を省エネ化しよう!というものです。
住宅が使うエネルギーは「電力」「熱」が大部分です。省電力化のためには、十分採光できるような設計にして、照明の必要性を減らす、節電型の照明・家電を入れるなどができます。エアコンの必要性を減らすために、断熱性能の高い、隙間のないしっかりした家づくりをして、冬には室内の温かい空気を逃がさないように、夏には外の熱気を室内に入れないようにします。屋根に太陽熱ソーラーシステムを載せてお湯をつくったり、太陽光発電を載せて、電力会社から購入する電力を減らすこともできます。
省エネルギー住宅には、エネルギー消費を抑え、それによってCO2を減らせるだけではなく、いろいろなメリットがあります。たとえば、
①快適性の向上:住宅の断熱性や気密性を高めることにより、部屋間や部屋内の温度差が小さくなるため、家全体が快適な環境になります。
②健康的な住まいの実現:断熱化と気密化によって、カビやダニが繁殖しにくくなります。また、部屋間や部屋内の温度差によるストレス(ヒートショック)を和らげることができます。
③耐久性の向上:断熱性や気密性を高めることで、結露が減るため、木材などの腐朽や建材の劣化を防ぐことができます。住宅の耐久性が向上し、長持ちします。
④光熱費の削減:これまでよりも冷暖房の効きが良くなるので、光熱費の削減につながります。

「パッシブハウス」って聞いたことがありますか? これは、建物の省エネルギー基準の中で最も厳しいとされているパッシブハウス基準を満たす住宅のことです。パッシブハウスの概念は、スウェーデンのルンド大学のアダムソン教授とドイツの住環境研究所のファイスト博士が1988年に開発したもので、1990年に最初のパッシブハウス住宅が完成しました。日本でもパッシブハウスや、その考え方を採り入れた家づくりが少しずつ増えています。
また、スイス発祥の「ミネルギー住宅」という取り組みもあります。「ミネルギー」とは、「ミニマム・エネルギー消費」から生まれた言葉で、光熱費を従来の半分以下に抑える省エネ建築基準を設けています。「より高い生活水準、より低いエネルギー消費」をモットーに、1998年にミネルギー協会が設立され、取り組みを進めています。窓を閉めたままの換気(外の騒音が入ってこない)、優れた断熱性・耐久性、光熱費の大幅削減などの特徴があるそうです。

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